翻訳会社の極意
英語では、日本語ほどにはっきりと男女の言葉が分かれている訳ではありません。
日本語ならば、語尾に「○○だ」とか、「××じゃないか」の様な言葉を使えば男性の言葉という事が分かるかもしれませんが、英語にはその様な言葉があまりないので、翻訳会社や翻訳家は気をつけなければなりません。
例えば、「私の生まれはカンザスであるが、幼い頃の記憶というものが抜け落ちている、母が言うには活発な子だったというのだが、私の事だという実感が沸かない」の様な文章ならば語っているのが男女かは分からないと思います。
これを、男性の言葉にするならば、「僕の生まれはカンザスなのだが、幼少の頃の記憶は全くない、母は活発な男の子だと話していたが、はたして僕の事なのだろうか」の様にすれば、男が語っているのは明らかだと思います。
しかし、女性の場合は難しいもので、「私の生まれはカンザスであるが、子どもの頃の事は覚えていないの、母は男の子の様に活発だと話していたけれども、まるで他人後の様に感じてしまうわ」の様に、少々無理に女性言葉を入れないとハッキリと分からせるのは難しいのです。
しかし、逆に男女の言葉に寄り過ぎると、人物像を崩してしまう恐れもありますし、小説ならばストーリーテラーによって、ある程度の部分は補完できるでしょうから、無理に男女の言葉に変換しなくとも良い場合もあります。
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誰が話しているかをはっきりさせる
小説などでは、いくら上手い文章をつかったからといって、文章だけで様々な事を説明しなければなりません。
その為に、時にイメージを膨らませ難い事などがありますし、それが海外の小説であるならなおさらでしょう。
ですから、海外の小説を日本語に翻訳する際には、翻訳会社などは、日本人でも細かな部分が理解出来るような工夫をしたりもするのです。
その中に、人物像をハッキリとつける事があります。
日本語は英語とは違い、人によっての話し方の癖というものが顕著にあらわれますので、そのあたりをはっきりと表す事で分かりやすい文章にする事が可能なのです。
例えば、巨躯で大ざっぱな性格の男性と、育ちの良いインテリ風の男性、少しドジで話すのが苦手な男性の三人がいるとします。
「この店には、ろくな飯がないな、こんな量でたりる訳がないだろ」、「それは、君だけだと思うよ、御世辞にも味が良いとは言えないが量については文句がないさ」、「ぼ、僕は食べられるだけでも、ま、満足さ」の様な会話からならば、誰が話しているかが一目了然だと思います。
この様に分かりやすい特徴をつけられるのも、日本語の役得だと言えるので、日本の翻訳会社は恵まれているのかも知れません。